2011年10月アーカイブ

紀の川柿

「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」
正岡子規が奈良を訪れた時の一句です。秋の味覚と夕映えの法隆寺や山々のシルエットが浮かぶ写真で切り取ったような日本の秋の情景を表わすあまりにも有名な句ですね。そう、やっぱり日本人にとって柿といえば、秋なのです。

 

シナノスウィート
まだまだ認知度は低いですが、シナノスウィートはリンゴ界のサラブレットです。というのも1996年に品種登録とかなり若い品種なのです。
母方の両親は「国光」と「デリシャス」、つまりは中生種から晩生種の代表「ふじ」。父方の両親は「紅玉」と「ゴールデンデリシャス」、つまりは早生種リンゴの名品「つがる」。どちらの親もジューシーで甘さと酸味のバランスが絶妙で、保存に優れ、常温で1ヶ月ほど、冷蔵でも3ヶ月という長期にわたっての保存が可能なリンゴたちです。
中生のリンゴというと「若くて酸っぱいんじゃないの?」とか、「味のノリがまだまだでしょ」とか思われがちですが、このシナノスウィート。上述の通り、リンゴ界最強の遺伝子(いいすぎ?)を継いでおります。なんと糖度は14%から15%といわれ、酸度は0.3%と抑え目。糖度13%、酸度0.3%ほどのつがると比べてもこの時期でこの甘さはなかなか見られないのです!酸っぱいのが苦手で、でも今からでもリンゴが食べたい!という方にはおすすめな逸品です。

早生みかん

みなさん、みかんって好きですよね?安くて手軽でおいっしくって。ついつい食べ過ぎて手足が黄色くなったなんて経験、誰しもあるんじゃないでしょうか?なんだかんだいって一番身近にあるフルーツの一つですよね、みかんって。
そんなみかんをちょっとでも早く食べたい!っていうお客さんはホントに多いです。僕もみかんはいつでも食べれれば食べたい一人です(笑)

そんな思いに応えてか、みかんはハウスものからはじまり、9月ごろから10月ごろまで出回る極早生、10月ごろから12月ごろまで出回る早生、11月ごろから12月ごろまで出回る中生、そして1月ごろから普通温州が登場します。今はちょうど早生。どれも温州みかんの仲間ですが、農家さんや研究者の方のさまざまな努力のお陰で長くみかんが楽しめるようになりました。
早生みかんの特徴は、味がのってくると本当に甘くなり風味もよく、薄皮(じょうのう)が薄く果汁が多い事です。これを普通温州が出回るまで丁寧にとっておく高級みかんまであるくらいみかんが美味しい時期の品種なんです。書いてるだけで食べたくなってきます。ただ中生・普通にくらべると繊細なので日持ちがしないのが難点です。そんなのが気にならないくらいあっとう間に食べてしまうのも特徴かもしれません(笑)

二十一世紀梨

このつるっと黄色い梨は長らく梨の代表的な存在だった二十世紀梨です。最近ではビッグ3(幸水、豊水、南水)におされてだんだん店頭から姿を見なくなってきていますが根強いファンは多くて、仕入れていないといつ仕入れるのかを聞かれる事もよくあります。
それにしてもこの「二十世紀」というネーミング。何とも未来的な響きに聞こえませんか?フルーツにこんな名前を付けた人はかなりとんがった人だったんでしょうね。

二十世紀梨は1888年に千葉県大橋村(現在の松戸市)で、当時13歳の松戸覚之助氏が、親類宅のゴミ捨て場に生えていたものを発見した梨です。松戸氏は「新太白」と命名しましたが、1898年に枝分けして栽培をはじめていた渡瀬寅次郎によって、来たる新世紀20世紀)における代表的品種になるだろうとの願いを込めて新たに「二十世紀梨」と命名されました。なお、当時日本では西暦の概念さえまだ一般的ではない時代だったので、非常に先進的な命名といえます。その後、1904年鳥取県に導入され、鳥取県の特産品となり、花は鳥取県の県花に指定されています。
こういうストーリーを知ると、何か熱いものが伝わってくる名前ですね。

単純に甘さだけで勝負をすると三水(幸水、豊水、南水)などには遅れをとってしまう二十世紀梨ですが、甘み・酸味のバランスがよくさっぱりとした味わい。食感はややシャリシャリと固めなので、固めが好みの方にはおすすめです!

梨の栄養や効用については「豊かな幸に恵まれる。幸水梨・豊水梨」を読んでみて下さい!

明治という熱くて荒削りで希望に満ちあふれていた時代に思いを馳せながら、二十世紀梨を楽しんでみるのもありかもしれません!

あきづき

梨園といえば歌舞伎界を指しますが、今回は梨の生産地という意味で読んで下さい(笑)
あきづきは梨園で人気を二分するうちの一つ「豊水」と大梨の代表、香りもよい「新高」、そして梨園の顔「幸水」の血統を受け継ぐサラブレッドとも言うべき梨です。
新高のように香り高く大ぶりで、豊水のようにみずみずしく果肉が柔らかい、そして幸水のように酸味が少なく甘みが強い。まさにイイところ取りな梨がこのあきづき。どうですか?食べたくなってきたでしょう?
2001年に登録されたばかりのニューフェイスで、最近まで「幻の梨」などと呼ばれてきましたが、最近では生産量も増えてきて、店頭で見かける機会も増えてきました。収穫期が秋で、実がまんまるのお月さまのようなので「あきづき」という名になったのも風流ですね。

ところで歌舞伎界というのか気になった事はありませんか?演技している裏で梨でもつくってるのかな、と思う人はいないかもしれませんが、何か梨と関係があるに違いない!と思って調べてみました。
梨園というのは現実とかけ離れたコミュニティーを指す言葉のようです。その語源は中国は唐の時代にさかのぼります。開元の治と呼ばれる平和な治世を築いた玄宗皇帝が都の西側の梨の木が植えられている場所に音楽教習府をつくり、全国から芸人を集め互いに芸を磨かせました。皇帝が皇帝の嗜好する音楽を直々に彼らに教えた事から彼らは皇帝梨園弟子と呼ばれました。まるで浮世離れした彼らの暮らしぶりから梨園といえば現実とかけ離れたコミュニティを表す言葉として使われるようになったのですね。

梨の栄養や効用については「豊かな幸に恵まれる。幸水梨・豊水梨」を読んでみて下さい!

現実離れした(?)味を持つ”梨園”の超新星、是非味わってみて下さい!

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